かわいい小動物としてまず最初に思い浮かぶものといえば、ハムスターと答える方は多くいると思います。私自身ハムスターを飼っていたことがあり、毎日のようにかわいがっていました。
そんなかわいい動物ハムスターですが、実はネズミと同じ哺乳類のげっ歯類に属しています。つまり同じ種類ということですね。
しかし、ネズミはハムスターと違って気持ち悪い、汚い、嫌いなどとなんとなく嫌なイメージがあります。
なぜ同じ種類なのにハムスターは可愛がられ、ネズミは嫌われるのでしょうか。その違いは何なのかを考え、生物的な観点からもみていこうと思います。
ネズミには悪いイメージがある
一般的にハムスターに対するイメージは
「清潔なケージの中で生活し、小さなお尻、回し車を回す姿、失敗したときの様子、ひまわりの種を頬張る時の顔それらすべてが愛おしく、思わず掌にのせてなでなでしてあげたい」
このようなものがあると思います。
ペットショップで販売され、多くの家庭で飼育されているため、このようなイメージを持つことは必然だと考えられます。
一方、ネズミに対してのイメージは、汚い屋根裏や水路に生息し、病気の媒介、農作物を荒らすなど人間に危害を加える生物というイメージがあると思います。
これらは実際に被害にあわれた方もいらっしゃいますし、周りの人から何となく教えられた知識などにより植え付けられたものだと考えられます。
このように普通の生活を送っていて何となく耳にしたり目にする情報だけで、ハムスターとネズミのイメージの差はかなりついてしまっています。
ハムスターとネズミの違いについて
見た目の違い
ハムスターは毛が比較的長くふさふさしており、しっぽは丸いのが特徴です。
それに対しネズミは毛が短くしっぽが長いのが特徴です。このネズミの毛が短くしっぽが長いという特徴に嫌悪感を抱く人は多くいると思ういす。
また、ハムスターにはほお袋がありネズミにはないためほお袋に食べ物をたくさん詰め込むかわいい姿はネズミには見られません。
このように見た目の違いを比べてみるとよりハムスターのほうがかわいらしいと感じてしまいますね。
ネズミは毛が短く皮膚感がある感じがなんとなく苦手な人が多いのかなといった印象です。
生物学的違い
ハムスターとネズミは同じげっ歯類ですが、細かく分類すると別の生き物ということになります。
ハムスターはキヌゲネズミ科に属するげっ歯類で、一般的なハツカネズミなどのネズミはネズミ禍亜科に属するげっ歯類です。
なんとなく同じようにみえるハムスターとネズミですが、生物学の階級にのっとって分類すると明確に違う生物ということが分かります。
それぞれの種類を限定するともっと細かく分類できるので、生物学の階級では、生物の違いを分かりやすく見ることができます。
生態の違い
ハムスターとネズミはどちらも夜行性である点は同じです。
しかし、ハムスターは単独で行動するのに対し、ネズミは群れを作って行動しています。
ゴールデンハムスターとドブネズミの例を挙げるとすると、ゴールデンハムスターは基本的に一匹で生活し、縄張り意識が強く縄張りを犯すと喧嘩が起こります。
一方、ドブネズミは群れを形成し、その中で順位制があったり、超音波でコミュニケーションをとったりします。また、縄張り性も認められています。
ネズミは群れを成すため家の中に出てきたら何匹もいると考えられるでしょう。うちがそうでした。
食べ物の違い
ネズミは穀物、果物、加工食品、米、芋など基本的になんでも食べる雑食です。
それに対しハムスターは種子類や穀物を主食としており、肉食ではありません。
しかし、ミルワームなどの虫は好みます。
ネズミの汚いというイメージはなんでも食べるということからも来ているのかも知れませんね。
しかし、これはどんな環境にもある程度は適応できるということを示しているようにも思えます。
まとめ
今回は「ハムスターはネズミと同じ種類なのになぜ可愛がられるのか?」ということについて両者の違いを比べながら考えてきました。
そうすると以下のようなことが分かりました。
- ネズミには人間の害となるイメージが染みついてる
- ハムスターは可愛がられる見た目をしている
- ネズミは環境に適応できる能力が高い代わりに雑食であり汚い環境で生活しているため汚く思われる
- そもそも生物学的に分類すると全く違う生物
これらのことから最初の疑問
「ハムスターはネズミと同じ種類なのになぜ可愛がられるのか?」
に答えると、ハムスターの見た目は人間にはかわいらしくみえる。
そして、衛生上の問題や人間へ害を与えるネズミと比べるとハムスターは清潔で癒しを与えてくれる。
さらに、ハムスターとネズミは似ているが生物学的にはそもそも全く別の生物。
以上の理由からハムスターはネズミより可愛がられる。ということになります。
見た目は同じようにみえても違いがたくさんあるんですね。