ハムスターは肉食動物ではありませんが、共食いをする場合があります。
可愛らしい見た目からは想像が難しく、とてもショックな出来事ですよね。
えさをきらしたわけでもないのに、共食いをしてしまうのは何故なんでしょうか?
今回はハムスターが共食いしてしまう理由や、飼い主さんとしては絶対に避けたい共食いの予防方法をご紹介していきたいと思います。
ハムスターが共食いするのはなぜ?
ハムスターは種子類や、穀物を主食として生活する生き物です。
多少の雑食性もあり、野菜や果物、ミルワームなどの虫も好みます。
しかし、ハムスターは肉食動物ではありません。
決して好んで食べることや、空腹だから食べる、ということではありません。
ハムスターが共食いしてしまう理由は、縄張り争いと、親が子供を食べてしまう子食いの2種類があります。
どうしてこの2つが共食いに繋がるかを、説明していきたいと思います。
縄張り争いから起きるハムスターの共食いとは?
ハムスターの共食いは、複数飼育でおこることがほとんどです。
野生のハムスターは、基本的に単独行動しています。
その為、ほかのハムスターであっても仲間と認識することは無いと言われています。たとえそれが家族や兄弟であってもです。
単独で行動するハムスターは、非常に縄張り意識の強い生き物です。
同じケージ内でハムスターを飼育すると、高い確率で喧嘩が始まります。
広い野生下であれば、負けた方が逃げ出すことができますが、狭いケージの中では負けても逃げることができません。
ハムスターは相手が縄張りから出るまで攻撃をやめません。
死闘にまで発展し、負けたハムスターは捕食されてしまうことがあります。
ペットショップのハムスターが一緒のケージに入っていられる理由は、子供だからです。
大人になれば喧嘩をしてしまうので、子供の状態だからこそ出来ていることになります。
ハムスターが大人になるのは、ハムスター生後60日もすると子供ができるようになります。
生後1ヶ月で親離れし、単独行動を始めるためペットショップでお迎えする際には、お迎えしたその日から単独飼育を始めて下さい。
子供を食べてしまうハムスターの共食いとは?
せっかく産んだ子供を食べてしまうのは何故なんでしょうか?
餌が合っていない
妊娠、授乳中はいつもより餌の量や栄養バランスに気を配る必要があります。
餌の量が少ないのはもちろん、栄養バランスが乱れると母親はストレスを感じ、子供を食べてしまいます。
ストレスが溜まっている
育児中の母親は、いつも以上に神経質になっています。
周りの音がうるさかったり、温度環境が整っていないなど、ストレスを感じることで子供を食べてしまいます。
人間の臭いがついた
ハムスターの赤ちゃんはとても可愛らしく、ついつい触りたくなってしまいます。
しかし、触ることで母親の臭いが消え、代わりに人間の臭いがついてしまいます。
そうなってしまうと、母親は自分の子供だと認識出来なくなってしまい、敵として攻撃し食べてしまうことがあります。
弱っているまたは死産だった
母親は赤ちゃんが生まれた時に、体を舐めてへそのおを齧りとります。
その際、健康な赤ちゃんであれば鳴き声を発しますが、何らかの原因で弱っていたり、死産だったりした場合は鳴くことはありません。
弱っている、死んでいると判断した場合、確実に残りの子供を育てることを優先とする母親は、鳴かない個体への育児放棄し、胎盤と一緒に食べてしまうことがあります。
父親の影響
ハムスターの父親は、育児に協力しません。
赤ちゃんが生まれた後に一緒にケージにいれていても、赤ちゃんを自分の子と認識できないのです。
父親は赤ちゃんであっても、縄張りに侵入された敵とみなし、攻撃して食べてしまう恐れがあります。
ではいつ頃から、飼い主は赤ちゃんハムスターと触れ合うことができるのでしょうか?
それは、生後1ヶ月ほどになります。
神経質になっている母親に対し、底材の交換などを行うことはストレスに繋がります。
この時期は、ケージ内が汚れてしまっても底材の交換やケージの掃除をすることはおすすめしません。
掃除は餌入れと給水器、トイレの砂の交換といった最低限にとどめ、そっとしておくことが大切です。
底材の交換や掃除などは、離乳まで控えるようにしてください。優しく見守ることが大切です。
まとめ:ハムスターの共食いについて
ハムスターの共食いについてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
ハムスターが共食いする理由は、縄張り争いと子食いの2種類になります。
どちらも飼い主さんの飼い方次第で、未然に防ぐことができます。
ハムスターは好き好んで共食いをするわけではありません。
複数飼育しないことや、子育て中の母親にストレスを溜めない環境を作ることが大切です。
飼い主さんはハムスターの習性をよく理解することで、共食いを未然に防ぎましょう。